志摩市は阿児町・磯部町・浜島町・大王町・志摩町の地域に分かれます。

和具漁港
米と言えば新潟県魚沼産コシヒカリ、牛肉と言えば松阪牛、サバと言えば関サバ、イセエビ・アワビと言えば和具。
漁獲高も味もトップクラスです。
もちろんカツオの水揚げ港でもあります。
と気合を入れて和具の紹介をはじめます。
なぜ気合いを入れたかというと、サンエイが所在するのがここ和具です。
さて和具の紹介ですが、冷静に考えてみると、なんでもありますがなんにもありません。
いや困りました。
美人であふれていれば、書きようもあるのですが、そんなこともありませんし。
かといって海はきれいですが、誇れるような海水浴場にめぐまれてはいませんし、必見の場所もありません。ううう。
仕方がないので、ざっと町のお店の数を数えてきました。(もれもあります)
寿司 4店 和食 5店 鮮魚/海産物 8店 うなぎ 2店
お好み焼き/たこ焼き 4店 喫茶/甘味処 10店 居酒屋 3店
焼き肉/焼き鳥 4店 ラーメン/中華料理 4店 菓子店 2店
スナック/バー 11店 コメ店 2店 酒店 4店 コンビニ 1店
スーパー 1(隣の布施田には2軒)店
予想外でした。もっと魚を食べさせる店があると思ったのですが、意外でした。
思うにこれは漁村の伝統がまだ生きているのですね。
みんな家庭で母親から習った流儀で魚を食べているんです。
和具の漁村の伝統は健在、めでたし、めでたしということで和具の紹介を終わります。

ひじきの天日干し

港に係留中の船外機

伊勢海老漁の大型船

波切漁港
明治時代からプロの画家も訪れ絵描きの町と言われています。
1996年に町は「絵描きの町宣言」をしました。
いいですね。非核平和都市宣言はあちこちにありますが、(非核平和に反対しているわけではありませんので、くれぐれも誤解をなさらないでください よ) こうゆう町の特徴を生かした宣言はいいですね。
接客のいい町宣言とか、毎日刺身を食べる町宣言とか、そんなのが出てくると面白いですね。
大王町に行くと確かに絵描きさんをよく見ます。
学生やサラリーマンなど色々な人が絵を描いているんですね。
大王崎灯台や無数の石垣、段々など風景はありすぎて困るほどですから、人気があるんですね。
絵描き人口の多さがひょっとすると、アニメ大国につながっているんでしょうか。
ところで前々から気になっているのですが、大王町民の絵描き割合はどの程度なんでしょうかね。
案外と少ないかもしれません。あまりに身近過ぎていつでもやれると思うと人間はやりませんから。
それに「トウダイモトクラシ」と言いますし。
大王町のもう一つの風景は港の青空市場でしょう。
地元の漁師のおばちゃん達が魚の干物を広げて売っています。
大声をあげて呼び込みということはなさそうで、怖がりの人も安心、のんびりした雰囲気があります。
港から灯台までの道にはお土産店が並んでいますので、観光土産を買うことができます。
また港の近くにアジサイ寺があります。
9月には豊漁と海の安全を祈ってわらじ祭があります。
3mのわらじを曳き海に流します。港ではイベントがもようされます。

網の修繕をしている漁師の叔父さん

港から見える大王崎灯台

昼間は静かな波切漁港

安乗漁港
安乗でパッと頭にうかぶのは安乗崎灯台と安乗ふぐです。
安乗崎灯台の初代は明治6年に建った歴史のある灯台です。
また映画の舞台としても有名な所です。
両側が海に落ち込んでいる細い細い道が岬に向かって延びています。
波に削り取られないでよく残ったなと感嘆しながら、ちょっとスリリングな気分でこの道をたどると先端が灯台です。
灯台の1階で係の人に入場料を払ってグルグルの階段を登り、何回回転したかわからなくなった頃てっぺんに着きます。
たいていの人が「ワアー」とか「オオ」とか言います。
声を出さない人も口元は「ホー」の構えになっています。
文句なく絶景です。
景色を堪能したら、同じ道をたどって安乗岬園地に戻り、ゆっくり休憩しましょう。
この園地は景色がよく、風もさわやかで、気持ちのいい場所です。
トイレや土産店、安乗埼灯台資料館があります。安乗灯台初代の模型も見られます。
灯台見学の後は「あのりふぐ、あのりふぐ・・・」とはしゃぎながら港のそばの食堂に向かいましょう。
やっぱり本場あのりふぐは旨いですね。値段も都会の半分で嬉しいです。
この店はふぐのオフシーズンは宝彩海老などの安乗漁港の海の幸を出してくれます。
昨今食品偽装が横行していますので、たまには漁港で食事をして、本物の味で舌を訓練しておきたいですね。
安乗岬園地には駐車場がありますが、途中の道は昔の漁村のまんまですので、免許初心者は下に車をおいて歩いたほうが無難です。
9月には安乗神社で国の重要無形民俗文化財である安乗文楽が演じられ、賑わいます。

大漁の大敷船に群がるカモメ

休憩中です

あのりふぐ漁へ出向する漁船

浜島漁港
伊勢海老と温泉の町です。
町の入り口に巨大な伊勢海老像が鎮座まします。
というよりは天を突き破らんはかりのいきおいで立っています。
町中に入ると集客交流施設わんさかわんさがあります。
温泉の町らしく足湯が設置されており、うれしいことにタオル持参のひとはタダです。
さすが漁師町、気風(きっぷ)がいいですね。
町にあるホテルも温泉付です。(入浴だけも可。こちらはタダではありませんよ!)
いい気持ちになったところで、海岸通りに行きます。
思わずムムと唸ってしまいます。芸術的なんです。通り沿いに魚の絵が並んでいるのです。
それもタイルを組み合わせて緻密に描かれているのです。
漁師町と芸術、このアンバランスいいですね。通り沿いの公園には立派なトイレもあります。
このトイレ相当お金がかかったんだろうなと下衆(げす)なことを考えてしまいました。
この公園はきれいで広い砂浜につづき、海水浴が楽しめます。
ちょっと行くと公営の経験型施設「海ほおずき」があります。
さらに行くと魚市場のある港で、ばあちゃんと孫が散歩していたり、漁師があちら、こちらと二三人づつ集まっていたりします。
漁談議をしているんですね、声は聞き取れませんが、顔にそう書いてありました。
町中はリゾート気分ですが、港は生活感ムンムンでした。
あと浜島町で忘れてならないのは、伊勢えび祭です。祭で踊る「じゃこっぺ踊り」は圧巻です。
大人から子供までたくさんの組があり、組ごとにお揃いのコスチュームを着て、踊りまくります。
子供まできれいにお化粧をしてもらって、晴舞台にたつ気合十分です。
また音楽も学校の生徒のブラスバンドなども登場し、生演奏です。
盆踊りなどでテープでお茶を濁しているのをよく見かけますが、ここは生演奏です。迫力がちがいます。
見ているほうもボルテージがあがります。
ぜひお越しくださいと言いたいところですが、これ以上人が集まると私が見に行く時、たいへんなので、複雑な心境です。(とほっ)祭の最後は花火大会で締めくくります。

入り江の漁港は静かです

一本釣りのカツオ漁船

陸揚げしている漁船